リーダーシップ

仕事でリーダーシップがある人になりたい!リーダーシップ論

Table of Contents

1. はじめに

仕事で必要なリーダーシップについて、さまざまな観点から論じていきます。リーダーシップがある人になるための基本的な考え方を理解することができ、更に、理解した内容を具体的な行動に移していくために必要なことについてが解説していきます。

本記事では、リーダーシップとマネジメントの違いを理解した上で、リーダーシップ論として、できないリーダーの評価と悲しい現実、できるリーダーの共通点、リーダーの役割、リーダーに求められる具体的な行動、リーダーが確保すべき心理的安全性の重要性などを示します。更に、マネジメント論やリーダーシップに関するお薦めの本などについてまとめています。

2. リーダーシップとマネジメント

リーダーシップは、目標やビジョンを達成するために、メンバー一人ひとりの自発的な行動を促し、中長期的な観点で組織を正しい方向へと導いていきくものです。

マネジメントは、目標やビジョンの達成に向けて、有効かつ効率的な方法や手段を模索すると同時に、組織としての活動を維持・促進できるようにマネジメントを行うものであり、リーダーシップと比べると、1年~数年のプロジェクト等、より短期的な観点で行うものです。

3. できないリーダーの評価と悲しい現実

(1)孤独を感じるリーダーの他者評価

仕事で「リーダーをしたい!(リーダーを続けたい!)」方は一定数いると思います。その向上心は重要ですし、目的や目標をもって取り組んでいるとすればすばらしいことだと思います。

では、質問の視点を変えてみます。「メンバーはあなたにリーダーになって欲しい(リーダーを続けて欲しい)と思っていますか?」

実は、リーダー自身が思っていることと、メンバーがリーダーに対して思っていることには、大きな乖離が生じているケースが多いのです。しかも、メンバーは知っていてリーダーだけが知らないケースが多いのです。もっと知りたい方は…

(2)仕事に対する自己評価と他者評価の乖離は申告な問題

仕事において、リーダー自身が思う評価とメンバーや他社がリーダーに対して思う評価は、予想以上に大きな乖離があります。

しかも乖離は、リーダー自身の自己評価よりも、メンバーからの他者評価の方が低いのです。そして、更に恐ろしいことに、多くの人はそのことに気付いていないのです。

「自己評価が高く、他者評価が低い」リーダーに着目して解説します。

4. できるリーダーの共通点

(1)組織を強くするリーダーシップとは?

リーダーになりたいと考えている皆さんは、どのようなリーダーシップを目指していくことがよいのでしょうか。ジム・コリンズ氏の「ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則」では、リーダーシップの水準を5つに分類しています。

第一水準:有能な個人 第二水準… 第三水準… 第四水準… 第五水準…

リーダーとしての成長を促進するためには、自身の能力や志向に合った水準を理解し、目標を明確化することが重要です。本記事ではリーダーシップの5つの水準について詳しく解説し、どの水準を目指すべきかについて解説します。

(2)コミュニケーション能力を高めるために必要なこと

人間関係がうまくいったり、人に動いてもらうための秘訣は、この世にただ一つしかありません。でも、この事実に気づいている人は、とても少ないのです。

人にはめったに満たされることがないものがあり、それが「自己の重要感」なのです。人によっては「偉くなりたいという願望」であったり、「重要人物でありたいとする欲求」となります。

人間関係がうまくいかなくて悩んでいるリーダーやリーダーになりたいと考えている人に向けて、デール・カーネギー氏の「人を動かす 文庫版(創元社)」を参考にしながら、コミュニケーション能力を高めるために必要なことを解説していきます。

(3)上司が部下に対して持つべきことと持ってはいけないこと

仕事においては、上司は部下に接する際に正しい心構えや行動が必要です。しかし、そのためには、具体的にどのような正しい心構えを持つ必要があり、逆に持ってはいけないのかを知ることが重要です。

ここでは、論語を基に、仕事をする上で上司が尊ぶべき5つの美徳と除くべき4つの悪について解説します。

(4)心の知能指数EQとリーダーシップの関係

優れたリーダーはどのような能力を持っているのでしょうか。知能指数はIQは広く知られていますが、IQが高い人は優れたリーダーなのでしょうか。みなさんの周りの人を見てみると、IQが高い人が必ずしも優れたリーダーとは言えないのではないでしょうか。

実は優れたリーダーに共通する能力は、IQではなく、心の知能指数EQに関係していることが複数の研究から明らかになってきています。

特に人との関わりが多い職務ではEQを考慮する必要があるのです。そして、EQは、経験や行動を通じて、いつからでも、誰でも伸ばすことができる重要な能力なのです。

5. リーダーの役割

(1)部下も自分も楽しく仕事ができ生産性を向上させるリーダーの役割

楽しく仕事をすることをネガティブに捉えてしまうバイアスから解放させましょう!職場の中には今でも仕事は辛いものであり、楽しいとは両極端にあるもののように捉えられている場合があります。しかし、実際には辛い中でネガティブな気持ちで取り組んでも良い成果を挙げることはできません。仕事は楽しくしなければ前向きな気持ちで続けることはできません。ただ、このように言うと「仕事はそんなに甘くない」と怒り出す方もいるかもしれません。

でも、その時代と大きく違うことは、私達は今、成長市場ではなく成熟市場・縮小市場におり、VUCAの時代の中にいるということです。顧客のニーズも異なり、同じ背景で話し、比較することできないほと異なる状況となっています。今の時代、仕事を楽しくでき、その中で成長を実感できると、仕事がもっと楽しくなりもっと成長できるようになります。この繰り返しが重要なのです。

(2)仕事ができないと悩んでいるは「なぜ(Why)」から始めることが大切

仕事で上司から、「〇〇(What)を対応してほしい」と依頼を受けるとします。そうすると、何(What)やどのように(How)から考え始める人も多いと思いかもしれません。でも、一番大切なことはなぜ(Why)です。何(What)が分かっていても、どのように(How)が分かっていても、なぜ(Why)に対する認識を一致させなければ、求められていることに対して対応することはできません。その時はうまくいくかもしれませんが、長期的に見ると成長していくことが難しくなります。このなぜ(Why)を突き詰めることで、多くの仕事がはうまくいく可能性が高まり、成長に繋がります。

仕事がうまくいけば、更に前向きになれ、働きがいを持つことができるようになります。仕事は作業(WhatやHow)の繰り返しであることに変わりはありませんが、その作業のなぜ(Why)に着目して掘り下げていくと、見える景色が変わってくるのです。

(3)リーダーシップをとるために必要な適材適所の重要性「誰をバスに乗せるか」

仕事で成功するリーダーは人を選び配置することに優れています。偉大な飛躍を導いた指導者の一つの考え方は、「誰をバスに乗せるのか」というものです。彼らは自らのビジョンを実現するために、優れた人材を探し出し、適切なポジションに配置することに注力します。これによって、組織やチームは高いパフォーマンスを発揮し、成功を収めるのです。

6. リーダーに求められる具体的な行動

(1)リーダーとは?「論語」における君子の9つの名言を実践して人間関係や仕事に役立てよう!

仕事での成功や人生の幸福を手に入れるためには、良い考え方や行動が必要です。古代中国の哲学書である論語には、君子が持つべき良い考え方や行動が記されています。その中で、「君子はいつも九つのことを思うようにする」とあります。これはリーダーやリーダーを目指す人にとって、仕事や人生において大切な考え方と言えます。

➊ 物を見る時はしっかり見ようと思う
➋ 聞く時は正しくはっきり聞こうと思う
➌ 顔つきは穏やかであろうと思う
➍ 容貌は慎み深く上品であろうと思う
➎ 言葉は誠実であろうと思う
❻ 仕事をする時は注意深く間違えないようにと思う
❼ 疑問が出た時は人に問おうと思う
❽ 腹が立った時は後の面倒を思う
❾ 自分への利益を目の前にした時はそれが道義にかなったものかを思う

(2)論語が教える!リーダーに求められる素質!「具体的な行動で示してから語る」ことが重要な5つの理由

仕事において「リーダーは具体的な行動で示してから語ることが重要」です。このように聞くと、恐らく多くの方に共感していただけると思います。しかし、よくよく考えると、なぜ重要なのでしょうか。そのような時、「論語」を知ると理解が深まります。論語では、重要な理由として5つのことが示されています。

➊ 信頼関係の構築につながる
➋ 言葉の誤解を避けることができる
➌ リーダーシップを発揮できる
➍ 問題解決につながる
➎ リーダー自身の自己実現につながる

(3)リーダーシップを発揮するための論語の原則!後輩や部下との信頼関係構築のための5つの方法

仕事で成果を上げるためには、上司や先輩から学びを受け入れることが大切なのことは言うまでもありません。しかし、部下や後輩からのアドバイスを受け入れよう、となると少し話が違ってきます。また、部下や後輩に教えたり、サポートすることを通じて、自ら学ぶことができるという視点を持っていない方も多いのではないでしょうか。

リーダーやリーダーを目指す人は、「部下や後輩から学べる」という視点を持つことが、信頼関係を構築する上でも重要となります。

(4)リーダーシップがある人とは!?「ついていきたい」と思われるリーダーになるための5つ行動の具体例(51の考え方のポイント要約)

仕事において、誰もが「ついていきたい」と思われるリーダーになりたいと考えるものです。では、そのように思われるリーダーはどのような人なのでしょうか?

(5)リーダシップは部下の長所を伸ばすことが効果的!部下育成における褒め方の重要性と具体的な方法

メンバーの育成は、先輩や上司、とりわけリーダーにとって重要な責務ですが、その難しさに悩む方も多いと思います。リーダーは、メンバーが成長するためには、適切な褒め方をする必要があります。しかし、褒めること自体が大切なのではなく、どのような行動を褒めるかが肝心なのです。

「頑張り」「努力」「よい仕事をした」といった抽象的な言葉で褒める人が多いのですが、これは相手の行動を強化する効果は得られません。褒めるべきターゲットは具体的な行動であり、その行動を褒めることが効果的なのです。

7. 心理的安全性の確保が重要

(1)職場における心理的安全性と生産性の重要な関係

ビジネスでは生産性の向上が重要視されていますが、みなさまが務める会社などでの生産性向上のアプローチはどのようなものでしょうか。とにかく努力を重ねて痛みを伴ってこそ成果をあげることができる、という根性論もあれば、とにかくシステム化やAIの活用などによる効率化といったものもあるのではないでしょうか。でも、会社や組織、上司が心理的安全性を高めて生産性を上げる!と言うケースは稀ではないでしょうか。

生産性を向上させるために最重要なことの一つは職員の心理的安全性を高めることです。多くの会社や組織、上司は、残念ながら生産性向上に対して真逆のアプローチをとっている場合が多いのです。ビジネスにおける成果は、苦しい努力や痛みを伴ったご褒美として得られるものではありません。こちらも残念ながら事実は真逆であり、日々の楽しく前向きに取り組める環境があってはじめて、生産性を高め、成果をあげることができます。

(2)心理的安全性の高い職場環境を作るために上司がすべき3つのこと

心理的安全性とは、チームにおいて、チームの仲間に対して身構えることなく、批判される心配がない状態で、自由に質問したり、意見を述べたり、リスクをとることができる状態を示します。ビジネスにおいて生産性の高い環境を作るためには、きわめて重要な要素の一つとなります。信頼されるリーダーは必ずと言ってよいほど重要視していると言っても過言ではないと思います。

8. マネジメント

(1)リーダーに向いていないと悩んでいる人に向けて!ビジネスに必要なピーター・ドラッガー流マネジメントの基本となるコミュニケーション能力を高めるための具体的な行動

現代のビジネス界において、マネジメント(経営管理)は非常に重要な役割を果たしています。成功した企業を築き上げるためには、優れたリーダーシップと効果的なマネジメントが欠かせません。その中でも、ピーター・ドラッガー氏が提唱するマネジメントの基本と原則は、多くのビジネスパーソンにとって重要な指針となっています。

企業にとって、優れたマネジメント能力を持つ人材は極めて貴重であり、その育成は重要な課題となっています。しかし、多くの組織では、マネジメント開発において間違ったアプローチを取ってしまっていることがあります。まずは、コミュニケーションにおける重要な要素を理解することが大切です。

(2)2割のエリートのためでなく残りの8割の人のための人材育成が重要!?マネジメントに関する人材育成の3つの間違いとマネジメントの考え方

マネジメントにおいて優秀な人材は大変貴重です。多くの企業や組織では、2割のエリート人材を探して、重点的に育成することに注力しがちです。人事考課制度もそのことをエスカレートさせるものになっている場合も多いのではないでしょうか。でも、実際には、2割のエリート人材に絞り込むようなアプローチは、時に負の影響や結果をもたらす可能性があるので注意が必要です。組織にとって将来に重要な役割を果たすのは、2割のエリートではなく、残りの8割の人々なのです。しかし、残りの8割を重要視しないというケースが多く存在しています。

10年後のことを考えてみると何が重要なのかが見えてきます。

9. リーダーシップに関するお薦めの本

リーダーシップ・マネジメントに関するお薦めの本を紹介しています。参考になるものばかりなので是非、見てみていただければ幸いです。

関連記事