おすすめ書籍

仕事で自己コントロールスキルを高めるための本のおすすめ

自己コントロールスキルとして、ここではアスペルガー症候群・発達障害やアンガーマネジメントに関する書籍を紹介しています。

仕事で必要!アスペルガー症候群に関する大人向けの本のおすすめ

子供や本人(大人)のアスペルガー症候群・発達障害に関する書籍は多くありますが、仕事においては、本人の努力だけで解決できるものではありません。同じ職場の上司や先輩、同僚のアスペルガー症候群を含む発達障害の特性を理解することがとても大切です。ここでは、アスペルガー症候群を含む発達障害に関する職場の上司や先輩、同僚が、その特性を理解し、よりよい職場環境や社会を形成するために、有益な書籍を紹介します。

もし部下が発達障害だったら 佐藤 恵美 (ディスカヴァー携書)

発達障害の有病率は自閉症スペクトラム(ASD)で100人に1人、注意欠如・多動症(ADHD)で30人に1人程度と言われています。診断されていない人やグレーゾーンにいる人を含めると相当数にのぼるとされています。職場に稀な確率で発達障害の職員がいる場合に特別な配慮を行うという考え方ではなく、職場としてはあたり前にするマネジメント手法であるという意識転換が必要です。発達障害の分類はスペクトラム(区切りのないグラデーションのようなイメージ)であり、発達障害と定型発達の特徴を診断で白黒はっきりさせることが難しくグレーゾーンが存在するという特徴があります。

本書では、発達障害の特徴をうまくとらえて活かすことで、それがみなさんに良いことであり、新たな利益を生み出せる可能性があることを、重要なポイントとして伝えています。「配慮しなければならないこと」から「みんなにもいいこと」へ、ポジティブに発送を広げて柔軟に考えていくための、マネジメントの必要性がよく分かる1冊になっています。職場でマネジメントに携わる方や複数人のチームを率いている方、その立場になって活躍したいと考えている人に、まず読んでいただきたいおすすめの本です。

部下がアスペルガーと思ったとき上司が読む本 宮尾益知 滝口のぞみ(河出書房新社)

発達障害の部下を持つと、「アスペルガー障害」のことはよくわからなくても、なぜそのような行動をとるのか理解できない不可解に思うことがあったり、発達障害があるのでは?と考えてしまうことはありませんか?上司にはそれがなぜ起きるのか理解できないため、その部下にキツくあたってしまうことがあり、言った上司も、言われた部下も、周りの同僚も、関係性が悪化してしまうことが多々あります。でも、アスペルガー症候群を含む自閉症スペクトラム(ASD)の特性を知っていれば、上司や同僚が取れる対応も大きく変わります。

本書は、職場で一緒に働いている不可解な言動をしてしまう部下に困っており、そのことが気になり、真意を理解しようと思っている人に向けて、アスペルガー症候群の特性やアスペルガー障害の特性を持つ部下が起こす言動やメカニズム、上司が貢献できる役割などについて分かりやすく示しています。信じられない言動をしてしまう部下の心が分かり、今の会社や組織の職場環境を改善し、生産性を向上させるためにも上司や未来の上司を目指す人が読むべき貴重な一冊です。

発達障害の人が見ている世界 岩瀬利郎(アスコム)

(精神科医が伝えたいADHD、ASDの人との付き合い方)

発達障害は脳の特性であり、発達障害の特性がある人は、決して能力が低い訳でも、人間性に問題がある訳でもありません。むしろ、その特性の中にある得意な面を上手に引き出すことができれば、高い能力を発揮する可能性のある人たちなのです。本書は、発達障害の特性のある人たちが見ている世界が、私たち(定型発達の人たち)の見ている世界とどのように違うのかを対比することで、その特性や行動言動の理由(思考)を分かりやすく解説しています。その上で、発達障害の特性のある人たちとのコミュニケーション方法も紹介しています。発達障害に対する理解を進め、発達障害の人の生きづらさやストレス、私たちの困りごとを軽減したり緩和したりするために必要な情報が詰まっているおすすめの1冊です。

本書は、困りごとが生じる具体的な場面や状況の説明にあたり、本全体の半分くらいをイラストを用いて説明しているのでとても分かりやすいです。文字ばかりの本は辛い!という方には、まず最初読んていただきたいです。

仕事で必要!アンガーマネジメントで自己コントロールスキルを高める本のおすすめランキング

現代社会の中で仕事をしていると、職場内では上司や同僚、部下、その他クライアントとの人間関係の中でイライラを感じたり、ストレスがたまったりしている方は多いのではないでしょうか。イライラやストレスが溜まり、怒りで満ち溢れた結果、気が付いた時にはその怒りを爆発させてしまい、職場の人間関係を損ねてしまった、現在損ねてしまっている、このままだと今後損ねてしまう可能性があるという方には、アンガーマネジメントを習得して、自己コントロールスキルを高めることが大切です。ここでは、自己コントロールスキルを高める一つの方法としてアンガーマネジメントに着目し、仕事でよりよい人間関係を築き、イライラやストレスを軽減させるうえで有益な書籍を紹介します。

[図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング 安藤俊介(Discover社)

[図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング 安藤俊介(Discover社)

職場において「ささいなことでイライラしてしまう」「すぐに怒ってしまい後悔する」「ムカッとしてすぐに言い合いになり問題になってしまう」このような経験をしたことはありますか?これらはすべて怒りに起因する悩みになります。

怒りは人生を壊す唯一の感情です。怒りによってとっさに発した一言が、今までに積み上げてきた人間関係や信頼関係、キャリアをすべて台無しにしてしまうこともあるので、怒りをコントロールすることが極めて重要になります。

その方法を示したのが、安藤俊介氏の「[図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング(Discover社)」です。

アンガーマネジメントは「怒り」という感情を論理的に捉えて、実践的な対処法を提示するものです。精神論ではなく、誰にでも習得できる「技術」なのです。その方法を次の4つに分けて解説しています。

  1. とっさの怒りを抑える方法
  2. 怒らないための習慣
  3. 無駄に怒らない心の持ち方
  4. 怒りを上手に伝える方法

本書籍は、これらの技術を、分かりやすく解説しています。もともとは、「アンガーマネジメント入門 (朝日文庫)」があります。本書籍は、この元のアンガーマネジメント入門を基に、最新の情報をアップデートしており、更に、元々文章が中心であったものを、マンガと図解を多用することで、おもしろくそして分かりやすく解説していることが、お薦めするポイントです。

アンガーマネジメントを学び、怒りに振り回されない生活を送り、仕事や人生を充実させるためのきっかけにできるすばらしい書籍です。

なお、安藤氏は、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会の代表理事をしており、アンガーマネジメントにおける先駆者です。以降で紹介する書籍も本協会に所属される方であることからも、本協会が担う役割が重要であることが分かります。

アンガーマネジメントは、1970年代にアメリカで生まれたとされている怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングです。怒らないことを目指すものではなく、違いを受け入れ、人間関係を良くする心理トレーニングです。

個人的には、一連のアンガーマネジメントに関する書籍を読み、自ら実践してきましたが、第一歩として読むことを強くお薦めするのが本書籍です。怒りに関する多くのテーマを網羅できており、他のマネジメント協会の関係者が出版する書籍はその派生であり、気になるテーマを深堀したい時に、他のお薦め書籍を読んでいくのが良いと思います。

自らが実践することで分かってきたことを共有します。意識を「感情」から「論理」に変えることで、かなりの部分で怒りのコントロールを行うことは可能だと考えるようになりました。ポイントは、書籍にある通り、事象を感情で捉えるのではなく、感情をいったん横に置き、俯瞰した視点から、論理的に捉えることが重要であると考えています。これを繰り返しているうちに、「なるほど、この背景があるからこの人はこのような発言をしたのだな」「この人のこの考え方を良い方向に導くには少しずつステップを踏む必要がありそうだ」と不思議なほど冷静かつ客観的に事象を捉えることができるようになってきました。

パワハラ防止のための アンガーマネジメント入門―怒り、イライラのコントロールで、職場は変わる! 成果が上がる! 小林浩志(東洋経済新報社) 

パワハラ防止のための アンガーマネジメント入門―怒り、イライラのコントロールで、職場は変わる! 成果が上がる! 小林浩志(東洋経済新報社) 

「そんなつもりじゃなかった」「あんなことを言わなければよかった」これは、パワー・ハラスメント(パワハラ)の加害者とされた人からよく聞くことばです。皆さんの中にも、職場などでイラっとして皆さんが思わず言ってしまったことに対して、同じように後悔した経験のある方も多いのではないでしょうか。

パワハラの被害者は、心を傷つけられ、尊厳を奪われます。パワハラの加害者も、後悔をして自己嫌悪に陥ってしまいます。企業にとってもパワハラが表に出てしまうと、企業イメージを著しく損なってしまいます。今はSNSの時代であり、表に出てしまうリスクも高まっています。

何でもハラスメントという言葉をつければメディアが取り上げるので、言葉が一人歩きしているところもありますが、パワハラは一般にも認知されてきていますが、パワハラは増え続けています。また、企業もハラスメントに関する取り組みを強化しているにも関わらず、厚生労働省が公表する「令和2(2020)年度 職場のハラスメントに関する実態調査 報告書(R3.3)」では、過去3年間のパワハラの相談件数や該当件数は減少するという傾向にはありません。今でもパワハラの問題は解決されていないのです。

パワハラ上司がいると部署の生産性はあがりません。怒鳴られた部下はやる気をなくして本気で仕事に取り組まなくなります。怒鳴られている同僚を見た別の部下は委縮してしまい生産的な行動がとれなくなります。上司や同僚、部下にイライラしている人がいるような組織や部署では、そのイライラや負の雰囲気が伝染し、職場環境が悪化してしまいます。

もし、皆さんの中に、イライラしてしまって同僚や部下に思わず言ってしまったことを後悔している人、イライラを減らしたい・無くしたいと思っている人には、本書籍が有用でありお薦めします。

アンガーマネジメントを学び、行動に移していくことで、皆さん自身が抱えるイライラやストレスが大きく減ります。それだけではありません。皆さんの職場の雰囲気も良くなり、同僚や部下も生き生きとして生産性も向上するので、皆さんや職場の同僚、会社にとってもすべてプラスになるのです。

本書籍は以下の5つの章で構成されています。

  • Ⅰ パワハラを知る
  • Ⅱ アンガーマネジメントとは何か
  • Ⅲ 怒りの性質を知っておこう
  • Ⅳ パワハラ防止に役立つアンガーマネジメント・テクニックの使用例
  • Ⅴ 資料編 アンガーマネジメント・テクニック30

パワハラやアンガーマネジメントの基本、怒りの性質を示した上で、具体的なアンガーマネジメントのテクニックを解説しています。すぐに実践できることも多くありますので、できることから実際に行動していくと、少しずつ効果を実感できるようになってきます。

アンガーマネジメント 怒らない伝え方 戸田久実(かんき出版)

アンガーマネジメント 怒らない伝え方 戸田久実(かんき出版)

皆さんは怒りに対してマイナスのイメージを持っていませんか?でも本当は怒りは感じてもよいのです。怒りは人間にとって自然な感情であり、怒る必要があるときは怒ってもよいのです。大切なのは怒りの伝え方なのです。

それにも関わらず、怒ってしまうと人間関係を悪化させてしまうので、怒れないという悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。その悩んでしまう原因は、湧き出してくる怒りの感情をどのように扱えばよいのか、それをどう相手に伝えればよいのか方法を知らないから戸惑ってしまうのです、

本書籍は、その悩みを解決するために怒らない伝え方について解説した書籍です。以下の章で構成されており、仕事やプライベートにおける伝え方やアンガーマネジメントのテクニックを教えてくれます。

  • PART1 「怒り」とは何だろう?
  • PART2 感情をうまく伝えられない人の5つの特徴
  • PART3 感情をうまく伝えられる人の5つの法則
  • PART4 怒らない伝え方10のポイント
  • PART5 感情別 相手に伝わる9つの言い方
  • PART6 シーン別 伝え方~仕事編~
  • PART7 シーン別 伝え方~プライベート編~
  • EPILOUGUE アンガーマネジメント11の簡単テクニック

全てではありませんが以下のような悩みを持っている方にお薦めです。

  • 怒りの感情をうまく伝えられない人
  • イライラすることが多くてどうしたらよいのか分からない人
  • 怒ってはいけないものだと思っていつ人
  • 部下への注意の仕方、叱り方に悩んでいる人
  • 言いたいことをいえずに終わってしまうことが多い人
  • 怒らずスマートに発言できるようになりたい人
  • つい感情的になって後悔してしまうことがある人
  • 怒りっぽい人に委縮してしまう人

怒らない伝え方を身につけると、感情を上手に表現することができ、人の価値観が多様化する中で、どんな人ともうまくやっていくために重要な能力になります。

アンガーマネジメント入門 安藤俊介 (朝日文庫)

アンガーマネジメント入門 安藤俊介 (朝日文庫)

職場や家庭で日々イライラ、カチンときている人、「怒り」に振り回されがちな人に必読の書籍です。

アンガーマネジメントは怒らない技術です。もう少し丁寧に補足すると、どうでもよいことで怒らない技術であったり、あとから後悔するようなことで怒らない技術です。

「怒り」の感情を知り、上手に受け止めて、プラスに生かすために手法として注目されているのが「アンガーマネジメント」です。本書籍は、その基本を分かりやすく、実践しやすいように一冊にまとめた入門書です。

「アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング 安藤俊介(Discover社)」は本書籍に新たな知見や分かりやすく図解を加えたものなので、読みやすさが一番!という場合は、最新の「アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング」を読むことがよいです。