1. はじめに
仕事でのストレスやモチベーションの低下は、誰にでも経験があるかもしれません。しかし、自分の能力を自分で見限ってしまうことは、それを更に悪化させて、ネガティブな気持ちになってしまう原因の1つと言えます。このような状況を打開し、前向きになるために、私たちはどのような考え方や行動を取るべきなのでしょうか。
本記事では、古代中国の哲学書「論語」から、自分の能力を自分で見限らないことの重要性と、そのために具体的にできる行動について考えていきます。本記事では、野中根太郎氏訳による「全文完全対照版 論語コンプリート（誠文堂新光社）」を参考にしながら、その中から特に関連する箇所をピックアップして解説していきます。自分の能力を見限っている自覚がある方はもちろん、そのような状況に陥りがちな方にも、本記事が役立つことを願っています。
2. 論語とは？
「論語」とは、古代中国の哲学書であり、孔子やその弟子たちが伝える言行録です。孔子は中国史上最も尊敬され、影響力のある人物の1人として知られています。孔子の教えに従った弟子たちは、その言葉や行動を記録し、後世に伝えることで、論語が生まれました。
論語には、人間関係や倫理、教育、政治などに関する多くの教えが含まれており、今でも広く読まれています。論語には、具体的な言動や例え話が多く登場し、分かりやすく実践的な哲学書として評価されています。自分自身の能力や人間関係を向上させたいと考える方にとって、論語は非常に参考になる書物であると言えるでしょう。
3. 論語が示す「自分の能力を自分で見限ってはいけない」5つの理由
「自分の能力を自分で見限ってはいけない」という言葉は、多くの人が聞いたことがあるかもしれません。この言葉には、自己肯定感を高め、自分自身の可能性を信じることが重要だという意味が含まれています。論語には、このような考え方が示されており、理由を以下に説明します。
（1）人間には限界がない
人間には限界がなく、自己完結的な存在ではありません。自己完結的な存在とは、自分自身を中心として物事を考え、他者や社会との関係を無視するような人のことを指します。一方で、人間は社会的な存在であり、他者との関係性を通じて自己を発展させることができます。したがって、自分自身の能力を見限らず、他者や社会から学び、成長することが重要です。
（2）自分には未知の可能性がある
「自分が嫌がることは他人にもしてはいけない」という言葉があります。この言葉は、自分自身にも未知の可能性があることを示しています。自分が嫌がることや苦手なことに取り組むことで、自己成長を促すことができます。
（3）自分自身を知ることが大切
「知っているだけの人は、好きな人に勝てない。好きなだけの人は、楽しんでいる人に勝てない」という言葉があります。自分自身をよく知り、自分が好きなことや楽しいことに取り組むことが、自己成長のために大切であることを示しています。
（4）困難を乗り越えることで成長できる
「物事を深く考える必要はなく、それを好きになることが大切だ」という言葉があります。つまり、あまり深く考えずに、自分が好きなことや興味を持ったことに取り組むことが大切であるとされています。さらに、困難に立ち向かうことで、自己成長が促進されるとも述べられています。
（5）自分には責任がある
「人生において自分自身がどのような段階にいるかを意識し、その段階に合った行動を取ることが大切である」という言葉があります。自分自身の成長や発展に責任を持ち、自分自身を向上させることが重要であるとされています。
4. 自分の能力を自分で見限らずにポジティブ思考になるための5つの行動
自分自身の能力を見限らず、ポジティブ思考を持つことは、ビジネスにおいても重要なスキルです。例えば、起業家は自分自身のビジネスアイデアを信じ、自信を持って事業を立ち上げることが必要です。また、ビジネスマンは自己成長を促し、新しいスキルを習得することで、組織内でのキャリアアップを目指すことができます。以下にポジティブ思考になるための5つの行動について、具体例を挙げながら解説します。
（1）自分自身の強みを知る
ビジネスにおいても、自分自身の強みを知ることは重要です。自分が得意とする分野や、専門知識を活かした仕事を行うことで、高い成果を出すことができます。また、自分自身の強みを活かした仕事を行うことで、モチベーションも向上します。
（2）自分自身を肯定する
ビジネスにおいても、自分自身を肯定することは重要です。自分が達成した目標や成果について、自己評価を高くすることで、自信を持って次のステップに進むことができます。また、失敗についても、自己評価を下げずに、次に向けて学びを得ることが大切です。
（3）自分に対してポジティブな言葉をかける
ビジネスにおいても、自分自身に対してポジティブな言葉をかけることが重要です。自分自身に対して「できる！」という言葉を繰り返すことで、自己肯定感を高め、チャレンジする意欲が生まれます。また、自分自身に対して否定的な言葉を繰り返すことで、モチベーションが下がり、行動に移せなくなることがあります。
（4）自分自身を成長させるために努力する
ビジネスにおいても、自分自身を成長させるためには努力が必要です。新しいスキルを習得することや、新しい技術を取り入れることで、自己成長を促すことができます。また、自分自身が目標を持ち、その目標に向かって努力することで、自己成長を実現することができます。
（5）失敗やミスを恐れずに積極的にチャレンジする
ビジネスにおいても、新しいアイデアやプロジェクトに積極的に取り組むことが重要です。自分自身の能力を超えたチャレンジに挑戦することで、成長する機会を得ることができます。また、失敗やミスを恐れずに、積極的に学びを得ることが大切です。
以上のような行動を実践することで、ビジネスにおいてもポジティブ思考を持ち、自己成長を促し、自信を持ってチャレンジすることができます。そして、自分自身の可能性を広げ、より多くの成功を手に入れるきっかけになれば嬉しいです。
5. まとめ
この記事では、ビジネスにおいて自分自身の能力を見限らず、ポジティブ思考を持つことの重要性について解説しました。
自分自身の強みを知り、それを活かした仕事を行うことで、高い成果を出し、モチベーションを向上させることができます。また、自己評価を高くすることで自信を持ち、失敗についても次に向けて学びを得ることができます。
さらに、自分自身に対してポジティブな言葉をかけ、自己肯定感を高め、チャレンジする意欲を生み出すことも重要です。そして、自分自身を成長させるためには、新しいスキルを習得したり、新しい技術を取り入れたりすることが必要です。
これらのポジティブ思考を持つ行動を積極的に取り入れることで、ビジネスにおいて自己実現を促進することができます。自分自身を信じ、自己成長を促すことで、ビジネスにおけるキャリアアップや起業などの目標に向かって努力することができます。
6. おすすめ書籍「全文完全対照版 論語コンプリート（誠文堂新光社）」
「全文完全対照版 論語コンプリート（誠文堂新光社）」は、野中根太郎氏による論語の翻訳書です。
本書籍は、現代の日本語と古代中国語を比較しながら、全文が完全対照で掲載されているため、日本語に翻訳された意味と、元々の言葉の意味を理解することができます。また、著名な学者による解説も掲載されているため、初めて読む人でも理解しやすい内容となっています。
ビジネスマンにとっても、人間関係を築くための智慧が詰まっているため、大変有用な書籍と言えます。新入社員にとっても、ビジネスマンとして必要なスキルを身につけるために、ぜひ読んでほしい書籍の一つです。
