コミュニケーション能力

コミュニケーション能力向上の取り組み!価値観の合わない人との付き合い方は長所に焦点をあてること

1. はじめに

皆さんの価値観や考え方と合わない人が職場の同僚や上司、顧客、取引先にいたらどのように対応しますか?なかなか難しいと思います。その人が攻撃的でなければ「気持ちを捨ててただ対応しよう」などと対応ができそうでありまだマシです。でも、攻撃的であったら「早くこの関係が終わって欲しい」「関わりたくない」「逃げ出したい」などいろいろな思いが皆さんの中でグルグルと周り混乱してしまうこともあると思います。

本記事では、仕事において、価値観や考え方が合わない人と付き合うことになった時の具体的な対応方法について解説していきます。生粋の悪人やテイカーでない限りは、人の良し悪しを決める必要はなく、長所に焦点をあてることが重要です。その理由についても解説していきたいと思います。

2. 解説

2.1 よく観察してみてその人がは生粋の悪人かテイカーかどうかを見極める

まず大事なことはその人が生粋の悪人であったりテイカー(あなたを利用して搾取する人)かどうかを確認することが重要です。

テイカーについては以下の記事に詳細があるので興味がある方は是非見てみて下さい。

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悪人やテイカーはとにかくあなたを利用して、あなたから搾取しようとします。こういった人に出会ったときは注意が必要です。距離を取る・離れる、できる限り関わらないようにしましょう。この点を話していくと、奥が深くここでは示しきれないので本記事では議論の対象から外します。

話が少し脱線しますが、生粋(ナチュラル・ボーン)の悪人と聞くと、オリバー・ストーン監督のナチュラル・ボーン・キラーズという映画を思い出します。1994年制作なので歴史を感じますが、ウディ・ハレルソン、ジュリエット・ルイス、ロバート・ダウニー・Jr、日本でもBOSS缶コーヒーで有名なトミー・リー・ジョーンズなど当時のスターが軒並み出演しています。でもその内容は、若者にとってはクールに感じるかもしれませんがめちゃくちゃな映画だったのを思いだします。なんせ原案はあのクエンティン・タランティーノなのですから。脱線はここまでにしましょう。

2.2 どんなに価値観や考え方が合わなくても悪人でなければ良い点や見習い参考にできる点は必ずある

悪人やテイカーではなく、ただただ、あなたと価値観や考え方が合わない人に遭遇した場合のことを考えてみましょう。その人は100%悪いですか?多くの部分で共感できなかったり、理解できなかったり、嫌だと思う部分があるかもしれません。でも、その中にここはすごいなぁと1つでも思えることはありませんか?

1つでもあれば、それはあなたにとって、学ぶべきものがある人になります。考え方のマインドセットとしては、「いろいろ嫌なところはたくさんあるけれど、この部分は良いところなのでいただきました」といった感じでしょうか。

2.3 価値観や考え方が合わなければ良い点に焦点を絞ってみてみればよい

例えば上司の立場として、部下と仕事をしていると、確かに価値観が合わない人がいるのも実際にありえます。これは、会社員や公務員であれば必ず起こるものであります。これが起こらないとすれば、皆さんが勤める会社の理念や思想がしっかりと職員に隅々まで浸透しているか、皆さん自身が事業主として理念や思想が合う人を雇い入れて人材育成ができている場合に限るのだと思います。

ここで、面白いと思えることがあります。仕事をしていると、上司の立場からすると、できて当たり前だと思うようなこと、例えば、元気に挨拶したり、提出期限や約束を守ること、報連相をすることができなかったりすると落胆してしまいます。でも、その他のことで得意なことがあったり、努力を継続できる作業があったりした時に、思いがけない貢献をしてくれるのです。それで、その良い点にだけ焦点をあてて取り組んでもらうと、実は自然に、他の苦手なことは克服されている場合はあるのです。もちろん100%ではありませんが、得意に焦点を絞ることで、いろいろな問題が自然に解決されてしまっているのです。

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2.4 悪人が悪人のままいるとも限らず善人が善人でいるとも限らないこと認識する

多くの人が見落としがちになってしまうのですが、今、皆さんと価値観や考え方が合っている人はこの先も合っているのでしょうか。逆に、今、皆さんと価値観や考え方が合っていない人はこの先も合わないのでしょうか。

答えは、どちらも違います。その人の行動次第で、時間の経過とともに変わってしまいます。その時は素晴らしい人であっても、新しいことを学んだり、成長するための努力をしなくなった人は、気づいたら価値観や考え方の合わない人になっています。

今、皆さんと価値観や考え方が合っていない人も、何かの機会で反省したり、理解して、変わるための行動を取った人は、いつの間にか合う人になっているのです。

小学生の時にすごかった人が、中学生になってうまくいかなくなったり、高校生の時にすごかった人が大学生になってうまくいかなくなったり、大学生ですごかった人が、社会人になってうまくいかなくなったり、社会人としての入社当時はすごかった人が落ちぶれてしまったり、入社当時はひどかった人が躍進したりと、世の中でめまぐるしく変化する中で皆さんの価値や考え方も大きく変化していきます。

筆者自身も細心の注意を払って心がけているのですが、ある時点の評価は、未来の評価に影響を与えないということです。その時々で、フラットな状態で人と向き合うということが重要なのです。良い方向への変化が見られた時は本当に嬉しいものであり、その可能性が誰しもあるということを認識することが重要です。

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3. おわりに

本記事では、仕事において、価値観や考え方が合わない人と付き合うことになった時の具体的な対応方法について解説してきました。生粋の悪人やテイカーでない限りは、人の良し悪しを決める必要はなく、長所に焦点をあてることが重要なのです。そして、 悪人が悪人のままいるとも限らず善人が善人でいるとも限らないため、ある時点の評価は、未来の評価に影響を与えないということを認識することが重要なのです。

本記事は、2024年度に刷新1万円札の顔になるほど著名で日本の事業の発展に大きな貢献をされた渋沢栄一さんの「現代語訳 論語と算盤」(守屋さん訳)の一部を引用したり参考にしたりして記事にしています。この書籍は、筆者からもとてもおすすめできる書籍なので、ご興味のある方は是非、ご一読いただければ嬉しいです。ビジネスに論語が何故必要なのか、論語に基づくビジネスのあり方、人のあり方について知ることができ、読んでいない方はきっと皆さんの人生を良い方向に変えてくれると信じています。

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